中学二年の時に腰を痛めた。
稽古中に顧問の先生から体当たりを喰らってのけ反った瞬間にピキっとなってちょっと痛いなーと思いながら稽古を続けていたら次第に痛みが増し、とうとう自分で靴下を履くのも困難なぐらいになった。
しばらく休部することにした。
これまでゲーム、漫画描きとか諸々やってたけど剣道が生活の中心だったので休部すると如何せんやることが無い。
それを見かねたのか叔父(母方)がギターを貸してくれた。
それがサムネにも使われているこのギター↓
ノーブランド(?)のクラシックギターです。
・ボディ表 : ホール横にピッキング痕がついてるのは叔父がフラメンコを弾いたからだろう。
・ボディ裏 : 特に言う事はないです。材質に詳しい人がいたら教えてください。
・ヘッド : 経年劣化でペグがほとんど固着してしまってます。
一応動くみたいやけど固い。再度実戦に投入する場合はペグの交換が必要だろう。
ちなみに貸してもらった当初から切れた1弦以外弦交換はしていない。この2,3弦が白いんやけど果たして何のブランドか分からん。
・このギターの思い入れ : 初めてのギター
貸してもらった当日に叔父からAとEの押さえ方を教えてもらいました。
案外すんなり行けました。
それにバレーコードの引き方を教えてもらい、「これが押さえられたら基本どんなコードでも弾ける」と言われたので試してみたところ、これもすんなり行けた。
それはクラシックギター、ナイロン弦だったからだと思います。
よく「Fが押さえられなくてギターを挫折した」という話を聞きますが、それはアコースティックギターで鉄弦、しかも太いゲージだからだと思います。実際この後でアコースティックギターを買ったときは指が痛かったです。
E、A、バレーが押さえられたらAm,B等が押さえられるのでかなり出来る曲は増えます。
苦戦したのはDとG。指がこんがらがって上手く弾けなかった記憶があります。
叔父からは「カルカッシ教則本を買え」と言われたので買って練習してみたけどこれがメチャクチャつまらない。なんせTAB譜もないし最初は基礎ばっかり。
仮にクラシックギター教室に通ってカルカッシのレッスンを受けてたらギター嫌いになってたやろうな。
それよりも僕がハマったのは「ソングコング」等のいわゆる歌本。ページ末にコード表が載っていてそれを見ながら当時流行ってた曲のコードを見ながらの弾き語り。
ウルフルズの「借金大王(ほぼ2コードで済む)、SHAZNAの「すみれセプテンバーラブ(これも2コードぐらいで済む)、Kinki Kidsの「硝子の少年(これは結構難しい。B7があるから)」あたりが最初に取り掛かった曲でした。
ギター弾きながら歌うとなんかいっぱしのミュージシャンになった気がした。
エンドピンが付いていたのでアコギ用のストラップを買って立って弾いている自分の姿を鏡で見て「おお!俺はギタリストや!!」と思いました。
コードを覚えて曲進行を覚え始た頃から作曲を始めた。これが後の紀襲になり、社会人バンドのアクロレインに繋がりました。
「ギターを弾くにはピックが必要」と知ったので最初に買ったのは何故かサムピック。多分「これの方が外れにくそう」と思ったからやろうな。
最後に、サウンドホールの中に製作者の自筆のサインとメッセージがありました。
「愛好家の為に
之を入念製作
致しました
一九六六年
矢入貞雄
●●(叔父の名前)」
今から56年前。このビルダーは私の叔父の為に入魂の一本を制作してくれたのだと思います。
掛け替えの無い、世界で一本の…
と思ったら矢入貞雄さんのギター
けっこう中古で出回ってるんやな。
わりかし微妙(手頃?)な価格で。しかもこの売りに出してるファクション・ミュージックって普段楽器のメンテ頼んでるところやん。バリ近所やんけ。
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